何をって、無銭飲食をですよ。

昼に某ラーメン屋へ行った時の事なんだけど。
またラーメンかよ、と思われるだろうが、こう見えても最近はめっきり食べなくなった。
せいぜい週一であるか無いかぐらいのペースだ。
それはいいとして、今日はわざわざバイクに乗って、遠方まで旨いラーメンを喰らいに行った訳です。
老夫婦が細々と経営するこのラー屋、ちょっと難しい味というか、いろんな店でラーを食べ込んでいない人にはツマラナイ味に思われがちだが、同業者や食べ込みのベテランには非常に評判のいい店である。
今日は暑いからつけ麺で行ったろかー、しかも空腹だから大盛りで行ったろかー、ついでに景気良く味玉も付けたろかー、なんて調子をコキつつスープ割りでフィニッシュした後で、財布の中味に戦慄を憶えた。

27円って。今時の小学生以下の財力ですよ。

オレも一応ではあるが、いい大人だ。
すでに人生の半分近くを、自ら生計を立てて過ごしている。
そんなとっくに自立した大人のクセに、酢イカ程度しか求められない財布で上等なラーを注文し、それをもはやカナブンも寄り付かない朽木の如く完璧に吸い上げてしまっている。
むむむ大ピンチ。

老夫婦をチギるのぐらい余裕だなんて全然思わなかったし、オマエのラーメンはこの程度じゃー!って啖呵を切って27円叩き付けて帰ってやろうなどという考えも微塵もない。
この際2時間ばかし皿洗いでもするかなあと覚悟しつつ申告すると、店のおばちゃん「いいのよいいのよ、お金なんて。今度来た時でいいから」なんて云ってくれるんだ。
うわーやさしいおばちゃんだねい。心を打たれつつ退店。

で済ますハズがない。炎天の下「走れメロス」を展開ですよ。
大盛りが堪えて重くなった腹を恨めしく思いつつ、コンビニへ走る。
ここはバイクで行っちゃあイカンのだ。バイクを人質ならぬモノ質に置いておく事によって伝わる誠意もあるってなモンだ。
なんて事で勝手に納得しつつ、メロス帰還。
そしたらおばちゃん、逆に「わざわざすいません」なんて詫びてくるんだから参る。
ホントにいいおばちゃんだねい。

そんな老夫婦のラー屋。非常に旨いつけ麺だった。
是非この場で大推薦したいとこだが、そうするとこのラー屋は無銭飲食を許す店だというフラグが公に立ってしまう訳だ。
だから残念だが教えないでおく。