Outtakes from Fastest Lap
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ゲームボーイ「ファーステストラップ」のボツ曲を繋いでみました。
内訳はと云いますと、Warning - Run Out (SE) - Jingle - Ending です。
Warningは燃料が足りなくなってガス欠寸前になるとBGMが変わる予定だったんだけど、燃料より先にサウンドの容量が足りなくなってボツになったっつー。今回はオマケでエンストSEも付けてみた。
ジングルは企画氏のお気に召さなかったようでボツになった。ジングルって短時間にやりたい事を集約できるところが魅力であって、コレも満足度が高かっただけに残念だった。
エンディングはまあ、悪くはないんだけど、何かちょっと違うなーと思って自ら引っ込めた。このゲームの場合はもっとドーヤな曲調の方がふさわしいと思って。まあ、何つーか、満貫じゃあ満足行かず、跳満とか倍満を狙いに行きマシタ的事情とでも云いましょうか。
[ Music ] ChipMusic
2020-05-03 18:06:57



▼ モヤモヤ New!

10年以上前だけど、外人さんがやってるラーメン屋に行ったんですが。

この店主、ラーメン屋が主人公の何とかっていう邦画に感動してラー屋を志し、日本でラー研を重ねて開業に至ったんだそうで、ラー画像からは確かに丁寧な仕事ぶりと、時代の流れを押さえた感が伝わって来るし、味においてもすこぶる評判が良いから期待して出掛けたら、確かに旨かったんですよ。旨かったんですが、何かがひと味足りないなあと引っかかって。
何だか、ラーによく似たモンを食べてる感が拭えなかったっつーか。
もうちょっと突っ込んで云うと、オレらが子供の頃から当たり前のように触れていた、ラーの本質みたいなものがそこには無かったっつーか。
残念ながらオレはそっちのプロじゃないんで、この曖昧なヤツの正体は掴めてないが、モノ作りを長年やっていると、この手のモヤモヤした違和感の裏には必ず別の正解が存在しているというのは、経験上よーく解っている。

イマイチ説得力が無いんで、専門分野の話をします。
日本のオーケストラって、本場ヨーロッパの皆さんから長い事、同じ風にモヤモヤ思われていた(もしくは、現在も思われているかも知れない)んだそうな。
「コイツらのクラシック、なーんかオカシイんだよなー」っていう。
演奏そのものは上手いらしい。例えば本場のオケ奏者って、日本の音楽教育では徹底的に直されるようなキタネエ音とかも平気で出すんだそうで、そーゆー技術は日本の方がしっかりしていたり、日本のプロオケ奏者ってベートーヴェンの第九を暗譜で弾けるのが当たり前なんだそうで、それは本場のプロからしても驚きなんだそうだ。
なのに、本場のオケに混じって一緒に演った途端「この日本人、全然合わないやんけー」ってなるんだという。
コレの正体をですね、オレは知ってるんですよ。
何かっつーと、言語の違いから来るリズム感の違いです。生まれてから毎日使い続けている母国語のリズム感が、音楽にも影響してるという。
具体的に云うと、例えば歌の出だしが「グリーン」だとすると、当然1拍目に合わせて「グ」を発するじゃないっすか。これは、日本語にはいちいち母音が含まれるというフル有声音の言語だから、こーゆーリズムの取り方になっちゃうんです。
ところが green の場合、「g」は母音を含まない無声音であり、その後の「re」が最初の有声音となる。
だから、アッチの人は、1拍目に「リ」を合わせるんです。
そして、その前の「g」はシンコペーションと云って、食い気味に発音する。これが欧米のリズム感であって、本場のオーケストラもこの感覚で演奏しています。
特に音の出足の遅い擦弦楽器、具体的にはヴァイオリン属に顕著なんだけど、やや食い気味に弾き始めて、拍アタマに音のピークを持ってくる。ところが日本の演奏家は拍アタマから発音を始めてしまうから、ノリがおかしくなっちゃうっつー。

ちなみにコレ、同じ作曲のプロでも大半が知らないと思います。
オレは何で知ってるのかっつーと、アマオケに入ってオーケストラを中から体感したり、そこでベルリンフィルに混じった事のあるプロとかからも現地の話を聞いたりしてるんで。
以前云ったけど、K社で初めてオケ曲を書いた時、当時のゲーム業界のなんちゃってオケアレンジの中ではちゃんと鳴っている方だという実感はあったものの、それでも何かがモヤモヤした。
あ、これは例のアレだ、ちゃんとした正解が他にあるヤツだ、って思って。
それを解決したいが為に、38歳の頃にわざわざチェロを買ってアマオケに入ったが、そこまでやろうとするアホウはそうそう居ない。
でも結果、ネットで調べて最短で解決してたら絶対に手に入らない武器を手にする事ができた。まさか、こんな遠回りが今や宝にさえなっているなんて、きっと誰も思うまい。

ついでに、日本が誇る求道者、イチロー先生曰く「遠回りこそ近道」の弁を紹介しておきます。
コレ、オレからしたら当たり前でしかないんだけど、悲しい事に、必ずしもそうとは云い切れない。
だってコレ、一流を目指す人を対象とした物云いだからねえ。世間ってそこまで一流を求めてないんですよ。
例えば一流の料理人になりたければ、良い師匠の下で掃除や皿洗いから始めるのが良策なのに、ネット情報なんかを元に近道をして一流になれたと勘違いをして、上っ面だけな、本質の抜けたモノしか作れてない事に気づいた頃にはすでにキャリアの末路、なんて事にも成りかねない。
まあそーゆーのも、それなりに努力した結果なのでまだ良いとしても、結局のところ機械的に旨くて格段に安いヤツの方が売れちゃうんだから、やっぱり世間はそれほど一流を求めてないんだなあと。
ホンモノであり続けるのも、なかなかムズカスイ世の中ですよ。
そしてオレも、オケ曲でも何でもMac1台で作っちゃってるんで云えた立場ではないんですが。
[ Weblog ] 音楽
2020-07-31 23:00:00

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